どうして行政書士になったのか?
私が行政書士を目指した理由についてお話します。

どうして行政書士になったのか?

元々、私はコンピューター業界の人間です。
それが何故、まったく畑違いの行政書士を目指したのか?

 

元来、私という人間は、人づきあいが苦手なタイプでした。
それもあって、あまり人づきあいをしなくて済む(と、当時は思っていた)コンピューター関係の仕事に進み、そのまま、ずっとパソコンに向かって仕事をしていくと思っていましたが・・・

 

ある時、大きな病院に常駐して、電子カルテなどのシステムを利用するお客様を、直接サポートをすることになったのです。
人づきあいの苦手な私にできるかどうか、始める前はずいぶん悩みました。

 

思った通り、最初は大変でした。

 

ところが、お客様の相談に乗ったり、一緒に運用を考えたり、改善提案を出したりしているうちに、だんだんとやりがいが出てきたのです。
それが10年ほど続き、最終的には、『直接お客様のお役に立つことがこんなに楽しいのか』と思うようになりました。

 

我ながら、変われば変わるものだと。(笑)

 

そして同時に『必要なことだけど、詳しく知らないために苦労している人は多いな』ということも感じるようになりました。

 

その仕事を通して、システムの使い方や運用に困っているお客様としっかり話をして、解決策を考え、提案することで、パソコンに向かって仕事をしている時には味わえなかった、
『お客様のお役に立っている』
という感覚、実感を初めて味わい、こんな仕事をずっと続けたい、と思うようになりました。

 

ちょうどその頃、友人や親戚から『相続が大変だった』をいう話を聞いていました。
相続が始まっても、まず何をすればいいのか分からなかった、話を聞きに行っても言葉が難しくて理解できなかった、戸籍を集めたり銀行口座などの相続手続きをするために何回も会社を休んだりして、とにかく時間がかかった、手間が大変だった、などなど。
相続なんて、誰でも初心者です。
わからないこと、知らないことがあって当たり前ですが、手続き上の期限は待ってはくれません。
期限までにまでに決めることは沢山あります。
それに、役所も銀行も平日しか窓口が空いていないので、仕事を休まないと手続きができないこともあります。
その話を聞いて、その時は「知らない事で大変な思いをするというのは、こんなところにもあるんだ。」と思っていました。
勉強すれば、自分でも何かの役に立てるかな?くらいでしたが・・・

 

その後、常駐した現場を離れることになりましたが、『誰かの役に立っていた』という感覚は、忘れられません。

 

そうこうするうちに、定年を意識する年齢になり、第二の人生はどうしよう・・・と考えたときに、
「次にやるなら『お客様と直接お会いして、お役に立てるような仕事』がしたい」
と思い始めたのですが・・・

 

じゃあ具体的に何をしようかといろいろ調べていた時、何かの本かホームページで『行政書士』という資格を見つけました。

 

行政書士の資格を取得して開業すれば、様々な分野でお客様のお役に立つことができるらしい・・・
調べていくうちに、行政書士は相続や遺言でも活躍できる、ということが本やホームページで書かれているのを見つけます。
もしかして、行政書士になって相続や遺言に詳しくなれば、わからなくて苦労している人や自分では動けなくて大変な思いをしている人たちの役に立てるのでは?

 

ということで、当時は行政書士試験の内容もはっきり分かっていませんでしたが、まずは行政書士試験に向けて勉強を始めました。

 

・・・ところが、当然のことながら行政書士とコンピューター業界では、全く畑違いです。

 

勉強を始めた時は、言葉の意味すら分かりませんでした。(大汗)

 

教科書を読んで、分からない言葉を一つ一つ調べ、法律の条文を読み、判例を突き合わせ、過去問を解き、それをひたすら繰り返し・・・

 

結局、行政書士試験に合格するまで足掛け4年かかってしまいました。

 

とは言え勉強はこれで終わりではありません。

 

これからは、ますますお客様のお役に立つための研鑽を積んでまいります。